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山﨑合資会社

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尊皇蔵元 山崎合資会社について

西尾市幡豆町にある明治36年創業の造り酒屋です。創業以来、幡豆の豊かな自然が育んだ水と、澄んだ空気、そして自家製米にこだわり、妥協なき職人魂と独自の酒造りノウハウで、主力ブランド『尊皇(そんのう)』をはじめ本物のうまさをとことん追求し日本酒を造りつづけている蔵元です。

食品ロスを減らしたこだわりの酒造り


酒造りに使う酒米はほぼ100%が愛知産。基本的に酒米は県外の有名どころのものを使う蔵元が多いそうですが、山崎合資では『夢山水』など愛知で作られた酒専用に厳選された醸造用米を玄米で仕入れ自家製米を行い使用しています。お水は三ヶ根山麓の良質な伏流水を使用。デリケートで職人技の必要な麹造りは手作業で行うなど、妥協なき職人魂で工程ごとに丹念に品質を管理しながら、丁寧に日本酒が造られています。酒造りに使う酒米には捨てるところありません。例えば精米で出る米ぬかは地元のイチゴ農家さんの肥料になったり、みりんなどの発酵調味料の原料として使われていたりします。また、酒粕は食用として食べる物へ。西尾や安城の漬物屋さんと提携して、山崎合資の酒粕が使われています。その他、地元の米や水、余ったものも地元メインで使って食品ロスを減らした日本酒造りが行われています。このような地産地消の企業運営は、地域を基盤に「食」や「農」に携わるすべての人達のお手本になるのではないでしょうか。

女性『蔵人さん』も大活躍!働きやすい職場環境づくり


かつては女人禁制と言われていた酒造りですが、それはもう古いお話。現在、酒造りの現場では女性の活躍が進んでいます。山崎合資でも女性の蔵人(くらびと)さんが大活躍。(蔵人とは酒蔵で働く人。杜氏(とうじ)さんのもとで働く職人のことです。)
社員総数14名のうち、男9名、女5人とジェンダーバランスもとれている職場だといえるでしょう。有休も気軽にとれて11月から4月の繁忙期であっても交代制をとってきちんと休むことができ、男性にも女性にも働きやすい職場づくりができています。

今後の展望 ~伝統を未来へ繋ぐ~


「米や水から西尾産にこだわった日本酒造りや食品ロスをなくす取り組みなど、三河リゾートリンクスさまの進める“リンクプロジェクト”という地域活性化に繋がる取り組みにも参加中です。お酒は“自然の幸”であると同時に、“人の幸”。これはいかにすぐれたお米と水があってもそれを加工する人間の丹精がなければ、本当においしい日本酒はできないということです。職人たちが魂を込めて追及してきた本物の味を次の世代にも繋ぐこと、そして美味しい日本酒のできるこの場所を大切にすることが私たちの使命だと思っています」
山崎合資では西尾の地で育む愛知の日本酒、その伝統ある技術が次世代に受け継がれていくように実のある教育にも力を入れています。地元の小学校の子供たちには工場見学を通じて興味が湧くように、中学生には職場体験を受け入れてさらに深い関心を持って貰えるように。これは伝統を未来に繋ぐため第一歩になるでしょう。“自然の幸”は“人の幸”。その想いが地元を元気にしています。

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