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こんにちは、運営事務局の藤田です。
7月3日から一万円札、五千円札、千円札のデザインが一新されましたね。新デザインの紙幣を実際に初めて見た時も嬉しかったですが、旧デザインの紙幣でも、たまたま手にしたものが新札だと何故だかラッキーに感じてしまいます(^^)
ただ一方で汚れて使えなくなった紙幣はどうなるのかが気になったので、日本銀行に戻った紙幣の行方を少し調べてみました。

まず皆さん、紙幣の平均的な寿命をご存じですか?
日本銀行によりますと、一万円券では4〜5年程度。五千円券と千円券では、つり銭などでやり取りされることが多く、傷みやすいこともあって、1〜2年程度となっているそうです。これを聞いて、長いと思いますか?短いと思いますか?私は硬貨と比較して考えていたこともあり、想像よりも随分短いなと思いました。

日本銀行に戻った紙幣は、一枚一枚「銀行券自動鑑査機」に通され、偽造や枚数、破損や汚れをチェックしたうえで、再流通に適しているか選別されます。こうした「鑑査」の結果、流通に堪えられる紙幣は日本銀行の窓口から再び金融機関に供給されます。

一方で傷みや汚れで流通に適さなくなったものは日本銀行の本店または支店で復元できないほど細かく裁断されます。そしてその裁断により発生する裁断屑の一部がトイレットペーパーなどにリサイクルされ、残ったものは一般廃棄物として、各地方自治体の焼却施設において焼却処分されます。


日本銀行は現在、断裁した紙幣のリサイクルと焼却の割合は非公開なので、正確なリサイクル率は不明です。ただ紙幣は丈夫にするために特殊な原材料が使われていたり、ホログラム部分は分解が難しく、そもそもリサイクルに向いていないようです。

SDGsの観点で端的に考えればリサイクルしやすい原材料にかえて、リサイクル率を上げることがエコで環境に良いと思ってしまいますが、偽造のリスクを考えると難しいのでしょうね。
新しいデザインの紙幣は3Dホログラムが入っていたり、加工部分が多く今まで以上にリサイクルが難しい可能性もあります。しかし紙幣として役目を終え裁断されたものは結局ゴミになってしまうのですから、環境への配慮としてリサイクル率が今より少しでも上がればいいなと思います。
本日は以上です。

参考サイト:日本銀行ホームページ